フィリピン人材は、普通には採用できない?
企業が知るべき受け入れの仕組みとは?
この動画でわかること
「フィリピン人を採用したいけど、何から始めればいいかわからない」——そんな経営者の疑問に、フィリピン認定送出機関の弊社代表・石川が対談形式でお答えします。
- フィリピン人の採用は、なぜ「普通には」できないのか?
- 送出機関・MWO(POLO)とは何か?なぜ必要なのか?
- 技能実習と特定技能、企業にとって何が違う?
- 自社だけで受け入れることはできないのか?
- フィリピン人材を選ぶメリットは?
- 来日後のサポートはどこまで必要?
- 受け入れ企業が気をつけるべきポイントとは?
対談の全文を読む(約30分)
※ 本テキストは動画の自動文字起こしをもとに編集・整形したものです。正確な内容は動画本編をご覧ください。
自己紹介(0:53〜)
石塚:本日のゲストは株式会社InsanaTWmanpower 代表取締役の石川陽士さんにお越しいただきました。まず簡単に自己紹介をお願いできますか。
石川:私は石川陽士と申します。株式会社InsanaTWmanpowerの代表をしております。弊社は主にフィリピンに特化した、フィリピンの方の送り出しと日本の受け入れをサポートしている会社です。
「送り出し機関」とは何か(1:24〜)
石塚:「送り出し」というワードはなかなか聞き慣れないのですが、どういったお仕事の流れになるのですか?
石川:今、日本はたくさんの外国の方を受け入れているので、国と国の間で二国間協定を結んでいます。フィリピンの場合は、フィリピン国が認定している人材派遣会社(送り出し機関)からのみ日本に送ってもいいというスキームになっていて、私はそのフィリピンサイドのお手伝いもしています。
なぜ正規の送り出し機関が必要なのか(2:05〜)
石塚:正しい国同士の機関を通さないと働けないことになっているのですか?
石川:そうですね。一般の方にもイメージしやすいのは、どうしてもブローカーが入ることによって中間でお金がどんどん抜かれてしまうんです。そうすると本来であればそんなにかからないお金がどんどんコストが上がって、日本の企業さんがたくさん負担しないといけなくなったり、国によっては外国の方が不要な借金を背負わされてやってくるということもあります。正規のルートを通すことが、外国の方にとっても日本の方にとっても双方のためになると思っています。
石川さんがこの仕事を始めた経緯(3:41〜)
石川:実は私はフィリピンに移る前に中国でおよそ8年半ほどおりまして、中国の方が日本で健康診断を受ける医療ツーリズムのお手伝いをしていました。その後、2018年にフィリピンに渡り、ちょうど2019年から日本で「特定技能」という新しい在留資格が始まったタイミングでこの仕事に出会い、お手伝いすることになりました。
受け入れまでの基本的な流れ(7:33〜)
石川:一般的に在留資格で有名なのは「技能実習」です。そして2019年に始まったのが「特定技能」です。日本企業がフィリピンの方を雇いたいと思うと、まずフィリピンで面接していただいて、受け入れたい人が決まったら、その方の在留資格を日本側で申請します。在留資格が下りたら在フィリピン日本大使館にビザを申請し、そして来日するという流れになります。
技能実習と特定技能の違い(8:26〜)
石川:「技能実習」は文字通り実習生なんです。海外で持っている技術を日本でさらにスキルアップして母国に帰るという在留資格でした。実習生の場合はカリキュラムや時間割を組んで、その通りのお仕事をしないといけません。
それに対して「特定技能」は、もう単純に労働のためにやってくるというものです。仕事のために来日できるので、多岐にわたるお仕事を全部やってもいい。日本の企業からすると特定技能で受け入れられるようになったことはすごくプラスだと思います。
日本語でワンストップ対応できる強み(10:39〜)
石川:まず日本語でオーダーをいただけるというところが大きいです。企業のオーナー様であれば「人材を入れたい」と思っても、じゃあどうやって海外の人に連絡を取ろうか、どうやってビザを取るの、どうやって面接するの、という疑問があると思います。そういったことをご依頼いただければ、私の方でワンストップでご紹介できるようになっています。
自社だけでフィリピン人を受け入れるのが難しい2つの理由(11:38〜)
石川:フィリピンに特化して言うと2つあります。
1つ目は、8割以上の企業さんが外国語ができない、現地に行ったこともないという状態なので、自分たちだけでやるのはかなりハードルがあります。
2つ目は、フィリピンという国のGDPの10%以上が海外で働く人の送金で賄われています。そのため国が海外で働く自国民をきちんと管理・保護するために、MWO(海外移民労働者事務所)という機関を設置しています。日本には東京の六本木と大阪の御堂筋の2箇所にあります。ここへの申請手続きが必要で、しかもフィリピンの認定送り出し機関を通じて申請しなければならないというルールがあります。企業が自分でやりたいと思っても、必ずフィリピンの認定送り出し機関を通さなきゃいけないんです。
あえてフィリピン人材を選ぶメリット(13:42〜)
石川:ハードルは確かに高いです。MWOに申請するものの中には、日本の入国管理局に申請するものと全く同じ書類が重複して必要になります。例えば雇用契約書や雇用条件書も含まれていて、お給料も先にフィリピンの国に提出して許可をもらわないと受け入れられません。「うちは月給○円で雇いたい」とフィリピンに出した時に「それでは低いです」と言われることすらあるんです。
ただ、MWOとしては自国民があまりにも低い条件で働かないように、日本の最低賃金やその地域・職種の相場を調べた上で判断しています。ルールがある分、フィリピンという国が雇用を言わば後押ししてくれるので、これはメリットだと感じています。
個人に対しても国が管理するから「逃げられにくい」(15:53〜)
石川:MWOがサポートするのは企業だけではなく、個人に対してもです。フィリピンの方は海外で働くために個人もMWOや本国のDMWに登録して、「日本の○○企業で2年間の雇用契約書を持っています」と提出します。企業からも個人からも提出するので、例えば来日後1週間で別の話をもらって逃げようとしても、MWOが個人に対しても「あなたの契約はここで2〜3年間ありますよ、守らなければ罰則を求めます」と入ってきてくれます。これはかなり安心だと思います。
どんな業種・規模の企業にマッチするか(17:05〜)
石川:大きな企業であろうが小さな企業であろうがルールは同じなので、どの企業さんにとっても安心だと思います。ただし難しいのは、すでにベトナムやインドネシア、ネパールの方を受け入れている企業さんの場合、日本の入管ではOKだった基本給でもMWOから「もう少し上げてください」と言われることがある点です。
来日後のサポート体制(19:12〜)
石川:技能実習であれば「監理団体」が、特定技能であれば「登録支援機関」がサポートするというルールになっています。弊社も登録支援機関としてのライセンスを持っています。日本のルールは本当に細かくて、外国の方が来日するタイミングでの空港の送迎から始まり、在留期間(3年・5年)が終了したら空港に送り届けるところまで決まっています。1人ひとりと向き合うお仕事です。
パンデミック中の苦労と感動(20:54〜)
石川:パンデミック中にこの仕事を始めたので、企業ともうまくいき、MWOの申請も順調に進み、日本にも来たいと思っていたのに来日できなかった時期がありました。私にとって初めて来日してくれた人は山口県の下関市でした。その次が長崎県の長崎市。長い方だと2年ぐらい待ってくれていたので、画面越しでしか会えなかった人にやっと会えて「やっと日本で働ける」と言ってくれた時は、感動もひとしおでした。
外国人を受け入れる企業が気をつけるべきこと(22:53〜)
石川:大前提として、文化が違う、国が違うということです。例えば「朝9時から出社」と言われると、日本人なら8時45分には来てユニフォームに着替えて8時59分にタイムカードを押すという暗黙の了解がありますが、外国の方にとっては9時と言われたら9時からスタートです。8時58分に来ても約束通り。日本の暗黙の了解は通じないので、ダメなことは「これはダメですよ」とはっきり伝えてほしい。コミュニケーションが本当に大事です。
外国人採用に踏み出せない企業へのメッセージ(24:48〜)
石川:言葉がわからない、文化もわからないので踏み出せないというお気持ちは本当によくわかります。でも、いざ自分のところで働いてくれる人が決まると、ほとんどの企業さんがその方のことをとても気に入ってくださって、仕事をうまくやっていけるように教えてあげようとなってくださいます。まずは一歩を踏み出していただけると、その後は意外と楽しく働いてもらえるのではないかと思います。
特定技能の受け入れ枠と今後の制度課題(26:03〜)
石川:特定技能は5年が基本ですが、その先に進める制度もあります。ただ100人が100人進めるわけではありません。日本は移民を受け入れていないので、その線引きは非常に難しい課題です。外食業(レストラン)は受け入れ定員に達して申請がクローズになった分野もあります。建設や食品製造もキャパシティが来ているところがあり、コンビニ工場やパン工場など、私たちが毎日食べるものを外国の方がたくさん作っています。社会問題でもあるので、答えは1つではないと思います。
経営者へのメッセージ(29:12〜)
石川:外国人を受け入れるのは確かにハードルが高いと思います。でも同時に、異なる文化の方が来てくれることによって、今まで気づけなかったことにたくさん気づけます。特にフィリピンは厳しいルールが国で定められていますが、それを乗り越えた時に「フィリピンの方が来てよかった」と言ってくださるお客様は本当にたくさんいらっしゃいます。ぜひご検討いただければ嬉しく思います。
